田老町漁協
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日本人のわかめの消費量は、年間で一人当たりおよそ2kg。海藻の中でも、もっとも広く食卓にのぼり、日本人の食生活の一端を担っている食材がわかめです。「味噌汁といえばわかめ」というくらいの仲なのに、意外とわかめのことを知らなかったりします。だから少しだけ勉強しませんか。 知っていれば、もっと深く付き合えるかも知れません。 知っていれば、もう少し違った付き合い方ができるかも知れません。
わかめ(若布)は、こんぶ同様に褐藻類コンブ目(Laminariales)の藻種で、日本近海とその周辺の温帯海域に広く分布する海藻です。古くから食用として天然物が採取されてきましたが、養殖技術の進歩にともない、現在では全国で栽培(養殖)がおこなわれています。ちなみに、市場に出回っているわかめの90%が、現在は養殖となっています。
分類学的にはコンブ科アイヌワカメ亜科ワカメ属に属します。その種類には、ワカメ(Undaria pinatifida)、ヒロメ(U.undarioides)、アオワカメ(U.peterseniana)の3種類があり、いずれも食用とされています。通常、私たちの食卓に上がるのはワカメです。ヒロメやアオワカメは、わかめとはまた違った味わいがあり、美味しいものなのですが、一般にあまり流通されていません。たとえば、千葉県館山市船形あたりでは早春に現れるヒロメをワカメ以上に珍重したり、青森県の津軽海峡沿岸では、アオワカメをおにぎりに巻いて食べるという具合に、地元で消費してしまうことが多いようです。
わかめは成育する場所や時期によって、形態が激しく異なります。これはわかめが育成環境に左右されやすい海藻だといえるでしょう。たとえば日本では、茎の太さ・長さ、葉の厚み・切れ込みなど、その形態の違いからナンブワカメとナルトワカメを区別することがありますが、実際は種の階級で分類できません。いわば日本2大産地におけるわかめの総称、便宜的な呼び方だと理解してもらえればと思います。一般に、外洋や沖合いなど波浪や潮流が激しいところで育ったわかめは、茎が長く、葉も肉厚で、切れ込みも大きくなります。内海など比較的穏やかな海で育ったわかめは、その逆というわけです。
【真崎わかめの図鑑】
長さ100〜200cm、幅40〜50cmくらいで、羽状に分裂。真崎わかめは、この葉の切れ込みが深いことと、葉が肉厚であることで有名です。葉全面に粘液腺が分布していて、表面には、毛そうと呼ばれるうぶ毛のようなものが生えている場合もありますが、害はありません。
葉の中心部にある主脈のことで、根の上の部分にまで伸びています。茎は円柱状。個体差はありますが、茎が1m〜2mと他のわかめにくらべて長いことも真崎わかめの特徴です。
この部分は通常、“みみ”などと呼ばれ、胞子を含む子のうのことを指しています。わかめはシダ類と同様に胞子で増えます。胞子が成熟すると、子のうが破れて胞子が散布されます。
天然物は岩や砂などに、養殖物は養殖ロープに、わかめはしっかりと根を張ります。短いが、丈夫な根です。天然物を採取する場合は、後々の手間を考え、根を残して刈り取ります。
真崎わかめに限らず、わかめは一年生海藻です。遊走子から始まって成葉、枯死、溶解消失するまで、1年サイクルで以下の生活環を繰り返しています。この育成過程に従って、人工的にわかめ栽培をおこなうのが養殖という技術です。
田老地区では、養殖わかめの水揚げ、天然ワカメの採取を終え、こんぶの水揚げが終える頃から、翌シーズンのわかめ養殖の準備がはじまります。まず、7月の下旬から8月の初旬にかけて、自生する天然わかめのめかぶを採りに出かけます。これを採苗といい、めかぶの中にあるタネ(遊走子)を手に入れるわけです。魚や貝でいえば、いっぱい卵を抱えている状態のものを探すわけです。もちろん、タネ次第でわかめの出来、不出来が左右されることもあるので、漁師は思い思いのポイントを探します。中には、先祖代々受け継がれている秘密の場所もあるようです。 このめかぶを持ち帰ったら、めかぶから断続的に生産、放出されるタネを海水に蓄えます。そして、その中にクレモナ糸などを巻きつけた種苗枠を20〜30分浸して、糸にタネを付着させるわけです。さらにこれを培養タンクに移し、2,000〜5,000luxくらいの照度下で育成します。すると遊走子は、配偶体となって受精し、胞子体へと変化していきます。これが、だいたい10月頃の話となります。
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